アルファチャンネルとは?
今回はアルファチャンネルの基礎について説明していきます。
photoshopのテクニックの中でも1、2を争うほど応用の効く技術です。
今回はそもそもアルファチャンネルとは?というところから解説していきたいと思います。
なお、内容的に分かりやすくなると思ったので、基礎編・応用編に分けています。
今回は基礎編の解説をしていきます。
※アルファチャンネルの応用編については下記からどうぞ
※カラーチャンネルについては下記からどうぞ
アルファチャンネル【基礎編】
アルファチャンネルとは、選択範囲を保存したり、編集したりすることができる機能のことです。凄さがいまいち伝わらないと思いますが、こいつは本当にすごいです。
できること一覧です。
アルファチャンネルでできること
- 選択範囲の保存
- 選択範囲の編集
使い方の説明の前に、そもそもアルファチャンネルとは?について説明してますので是非ご覧ください。
アルファチャンネルについてもっと詳しく
アルファチャンネルの「アルファ」とはデジタル画像のデータにおいてカラー以外の情報を表す数値で、特に透明度として利用されます。なので、アルファ=透明度という意味として覚えておいて大丈夫です。
前の記事で、カラーチャンネルは色の情報をグレースケール画像で表したものだと説明しました。
対して、アルファチャンネルは透明度を表すチャンネルということになりますね。
カラーチャンネルが色の情報をグレースケールで表していたのに対し、アルファチャンネルでは不透明度をグレースケールで表します。
カラーチャンネルでは、
白い所=色の情報がある 黒い所=色の情報がない
と説明しました。それの透明度版ということですね。
ベースとなっている
白=情報がある 黒=情報が無い
の考え方はそのままなので分かりやすいと思います。
黒に近い=見えなくなる=透明度が高い
白に近い=見える=透明度が低い
ということですね。
つまり、レイヤーマスクの考え方と全く同じです。
上の画像はレイヤーマスクですが、岩と人物の部分だけが表示されています。レイヤーマスクでは白の部分ですよね。逆に外側の背景は非表示になっていて、レイヤーマスクを見ると黒になっています。
①選択範囲の保存
1:レイヤーマスクを作る
岩に座っているかっこいいメンズを用意しました。
この人にレイヤーマスクをかけてみます。
はい、かけました。だいぶ雑ですが、岩と人物以外が非表示になりましたね。チャンネルパネルを見てみましょう。
レイヤーマスクがアルファチャンネルに保存されていますね。
このように、レイヤーマスクを作成した時点で自動的にアルファチャンネルに選択範囲が保存されます。
これで完了です。簡単ですね。
方法2:選択範囲を作る
レイヤーマスクなど作らない限りは、選択範囲は保存できません。
解除した時点で消えてしまうんですね。
なので、後から選択範囲を編集したいとき(後述します)は、事前に保存しておく必要があります。
画像を用意します。
選択範囲を取りました。岩と人物の部分ですね。
右クリック→「選択範囲を保存」と進んで、okを押します。
すると、、
選択範囲がアルファチャンネルに保存されました。
これで選択を解除しても後から編集できますね。
選択範囲の編集
アルファチャンネルに保存した選択範囲は編集することができます。
選択範囲の追加・削除・共通範囲
これも文章だと分かりづらいので実際にやってみましょう。
今度は空の選択範囲を取りました。
先ほどと同様に選択範囲を保存すると、「アルファチャンネル 2」が作られましたね。
一旦保存したアルファチャンネル2をcmd+クリックします。
すると先ほどと同じダイアログボックスが開くので、チャンネル→アルファチャンネル 1(人物と岩)を選択し、「チャンネルから削除」を選びます。
すると、、
選択範囲から人物がいなくなりました。
岩の部分だけになっていますね。
これをcmd+クリックし、選択範囲を読み込んだ後、レイヤーパネルの方に戻りレイヤーマスクをかけましょう。
岩だけにレイヤーマスクをかけることができました!
図解しますね。
アルファチャンネル 1からアルファチャンネル 2の選択範囲分を削除したことに酔って、アルファチャンネル 1が岩だけの選択範囲に編集されました。
このように、工夫次第では選択範囲をとるのが難しいような場所でも、難なく選択範囲をとることができます。
ex.)空の選択範囲を取りたい→先に建物の選択範囲をとって、全体から削除すれば取れるかな?
様々なシーンで使えそうです。
とっても便利ですね。
さらに自由に編集する
アルファチャンネルはグレースケール画像なので、通常のレイヤーと同じく様々なペイントツールや、レベル補正・トーンカーブなんかでも編集ができます。
ということはレイヤーマスクと同じですね。
下の画像をみてください。
先ほどの岩だけの選択範囲が保存されているアルファチャンネルをブラシでゴシゴシこすります。(見える範囲を広げたい ので、ブラシは白ですよ!)
すると、選択範囲が編集されました。
編集した選択範囲をcmd+クリックで読み取ります。
レイヤーパネルに戻り、レイヤーマスクをかけると、、
こんな感じですね。
選択範囲はただ保存しておくだけでなく、このように自由に編集が可能です。
先ほどの選択範囲の追加・削除等と組み合わせればさらに応用の幅が広がります。すごいですね!
ただ、アルファチャンネルの真骨頂はここからです。
ここではブラシで少し選択範囲を編集するだけでしたが、前述したトーンカーブなどを駆使することによって通常では不可能とも思える選択範囲を取ることができます。
詳しくみたい方は下記よりどうぞ