アルファチャンネルとは?【応用編】
今回はアルファチャンネルの応用編です。
チャンネルを利用した切り抜きについて解説していきます。
アルファチャンネルの真の凄さをお伝えしたいと思います。
そもそもアルファチャンネルとは?(基礎編)について前回記事にしましたので、よければそちらもご覧ください☺️
チャンネルを利用した切り抜き
前回の記事で、アルファチャンネルは
黒に近い=見えなくなる=透明度が高い
白に近い=見える=透明度が低い
であると説明しました。
レイヤーマスクと同じ考え方ができるということですよね。
と、いうことはですよ。
保存されているグレースケール画像をそのまま選択範囲として活用できるということを意味しているわけです。
というわけで、今回はその機能を活かした複雑な切り抜きをやってみましょう。
画像を開きます。
今回は炎を用意しました。綺麗ですね。
チャンネルパネルをみてみると、カラーチャンネルが表示されています。
今回は一番白の範囲が多いレッドチャンネルを使います。
なぜレッドチャンネルを使うのか?についてよりすっきり理解できる記事も用意しています!
理解を深めたい方は是非。
さて、このレッドチャンネルを複製していきましょう。
右クリック→「チャンネルを複製」を選択します。すると
レッドチャンネルが複製されました。
これは、通常のカラーチャンネルを複製することによって、複製されたものがアルファチャンネルに保存されたことを意味します。
つまり、選択範囲として利用できるということですね!
よりはっきり炎を切り取るために、白い部分をより強調させていきましょう。
今回はレベル補正を使います。
真ん中のスライダーを調整して、「0.44」という数値にしました。
これでグレーっぽい部分が少なくなり、より炎が強調された形となりました。
チャンネルをcmd+クリックして、選択範囲を読み込みます。
レイヤーパネルに戻り、炎にレイヤーマスクをかけます。
素晴らしい!炎を綺麗に切り取ることができました。
ちょっと分かりにくいと思うので後ろにブルーのベタ塗りを敷いてみます。
鮮明に炎が切り取られていることが確認できますね。
これがアルファチャンネルの最大の強みです。
どういうことが分かりましたか?
以下から解説しますね。よければお付き合いください。
解説編
先ほど出した画像ですが、このように単純に黒と白しかなく、ブラシで編集する程度ではいまいちピンとこなかったかもしれません。
不透明度を256段階のグレースケールで表し、
黒に近い=見えなくなる=透明度が高い
白に近い=見える=透明度が低い
というのがアルファチャンネルの考え方でしたよね。
ということはアルファチャンネルの最大の強みは先ほどの炎の例をみても分かる通り、グレースケール画像の明度をそのまま選択範囲に置き換えることができるということです。
炎のような複雑なオブジェクトは、例えばボールや車などのように形が単純ではありません。
グレースケール画像でいうとボールはただの白い丸になりますが、炎は白い部分や、微妙な階調のグレーが複雑に折り混ざっていますよね。
明度を選択範囲に置き換えることができるアルファチャンネルでは、このような微妙な階調も忠実に選択範囲として作成することがきるのです。
補足:レイヤーマスクとの違いは?
アルファチャンネルの考え方はレイヤーマスクと非常によく似ていますよね。
ただレイヤーパネルでは選択範囲を保存したり、明度を選択範囲にそのまま変換したりといった芸当はできません。ただ、選択範囲をアルファチャンネルで調整した後、それを読み込んでレイヤーマスクとして使用するので、使い分けが大事ということですね。
まとめ
いかがだったでしょうか。今回はアルファチャンネルを利用した複雑なオブジェクトの切り抜きについて解説していきました。
これを利用すれば、髪の毛や木々なども難なく切り抜くことが可能となります。
積極的に利用していきたいですね。
これを利用した作例に関しては、近日また記事にしようと思いますので、よければそちらもご覧ください。
それでは本日はここら辺で。