こんばんは、フォトピザです。
今回はクロスプロセス風の画像を作る方法をご紹介していきます。
色鮮やかでどこかアーティスティックな印象を与えることができるクロスプロセスですが、実はトーンカーブのオプションで簡単に作ることができます!
まず、クロスプロセスってなんやねん
クロスプロセスっていうのは、写真の現像テクニックの一つです。
フィルムにはポジフィルムとネガフィルムがあって、それぞれ現像方法が決まっています。
ただ、あえてポジフィルムであればネガフィルム用の現像方法で処理したり、ネガフィルムであればポジフィルム用の現像方法で処理する手法のことです。
それぞれを逆の現像液を使って処理するので、”クロス”現像ということですね。
緑や黄色味が強く、高コントラスト、白飛びする仕上がりのものが広く知られます。
予測不能な、アーティスティックなイメージを与えることができ、多くの写真家が用いる魅力的なテクニックの一つでもあります。
それでは早速いきましょう!
今回の素材
街の風景(unsplash,creator:Ethan Wilkinson)
今回はこちらをダウンロードしてください。
手順解説
1:クロスプロセス加工を加える
画像を配置しましょう。
クロスプロセス加工に合いそうな画像を選定しました。
こちらを加工していきます。
photoshopの古いバージョンならもしかしたら入っていないかもしれません。
「トーンカーブ」を開き、プリセットのオプションを開きます。
すると実は、クロスプロセス風に仕上げるオプションが既に用意されています。
こちらを適用させます。
いいんじゃないでしょうか。
じゃあこれで完了!…というのはちょっとアレなので、ここからさらにクオリティを上げていきましょう!
といっても、数ステップですぐに終わります。☺️
新しいトーンカーブを追加します。
今のトーンカーブを弄ればいいんじゃ?と思うかもしれませんが、ベースは既にいい感じなので、そこにプラスで調整レイヤーを加えた方が楽だからです。
このように調整レイヤーを次々に加えて微調整を繰り返すのは定番の方法ですね。
新しく加えたトーンカーブを弄っていきます。
今回どういった理由で弄るかというと、オプションで当てた色のうち強すぎる色があった場合、それを打ち消すような調整をしたいためです。
今回は、全体的に赤みが強かったので、それを打ち消すようにレッドチャンネルを少し下げます。
次にcommand + shift + N で、新規レイヤーを立ち上げます。
新規レイヤーをshift + f5で、塗りつぶしダイアログボックスを出します。
「50%グレー」を選択し、グレーでレイヤーを塗りつぶします。
塗りつぶしたレイヤーを「オーバーレイ」に変更します。
この手順を踏む意味は?
なぜこのような手順を踏むかというと、そもそも「オーバーレイ」は、下の画像をベースとして上からの合成色をブレンドしながら全体コントラストを上げる合成方法です。
ただ、オーバーレイを適用するレイヤーの階調が丁度真ん中(50%)の輝度であれば、下のレイヤーに影響を与えません。
そういった特性を活かすため、グレーのレイヤーを作り、そこに焼き込み / 覆い焼きツールを適用させるテクニックが存在します。
ツールパネルから、「焼き込みツール」を選択し、
範囲:シャドウ、露光量:40%にして作業します。
焼き込みツールで暗い部分を塗っていきます。
これにより、暗い部分のコントラストがさらに強調されました。
また、「レイヤー1」の不透明を61%へ変更しています。
そのままだと暗すぎた為です。
こちらが「焼き込みツール」で作業した後のものです。
特に赤枠で囲った部分のコントラストが強調された形となりました。
次に、今まで作業したレイヤーを全て選択し、command + G でグルーピングします。(グループ1)
これを複製し、command + E でレイヤーを結合します。(グループ1のコピー)
これで、同じ画像が2つできたことになりますね。
上の方の画像を描画モード:オーバーレイ、不透明度:66% に設定します。
これにより、よりコントラストと彩度が強調され、雰囲気が高まりました。
仕上げ:ノイズを加える
上と同じように、新規レイヤーを作成し、「レイヤー2」としました。
塗りつぶし:50%グレー、描画モード:オーバーレイ
とします。
レイヤー2を選択した状態で、「フィルター」→「ノイズ」→「ノイズを加える」と進み、量20%としました。
完成です!🎉
グレーのレイヤーにノイズを加え、描画モードをオーバーレイとすることで、表面がざらついた感じになりました。
ノイズは画像を平面的に見せる効果があり、独特の雰囲気も合わせて出すことができます。
まとめ
いかがでしたか?
今回はクロスプロセス風のイメージを作る方法を紹介していきました。
クロスプロセス風の加工は色鮮やかでとってもユニークですね!
トーンカーブの色味をS字にする=クロスで覚えるといいかもしれません!
それでは今回はここら辺で。